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2017年4月4日~9日3カ国若手農民交流(1) ティモール独立闘争博物館見学

2017年4月、フィリピン・ネグロスとラオスの若手農民が東ティモールを訪問しました。テトゥン語(東ティモール)、イロンゴ語(フィリピン・ネグロス)、ラオ語(ラオス)、そして日本語と英語…といくつもの言葉が通訳を介して飛び交いながら、お互いの学びを深めていった一週間となりました。

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東ティモールに到着して2日目。エルメラのコーヒー産地に向かう前に、ディリ市内にある独立闘争博物館を見学したフィリピン&ラオスのメンバーたち。

9時の開館を待つ間に記念写真。

 

ポルトガル植民地、第二次世界大戦中の日本軍による占領、1975年の独立宣言、その後のインドネシアによる軍事侵攻と24年間にわたる占領という歴史について。そして、前日に訪問したサンタ・クルス虐殺事件や1999年の住民投票について。ネグロスとラオスのメンバーたちは、展示されている当時の写真や動画、被害者の遺品などを通して、東ティモールの歴史に触れました。

同行した東ティモールのスタッフのパウラ(1982年生まれ)が、自身が中学生だった頃に山の中のゲリラに食べ物などを運んだ経験、また住民投票の時には高校生グループの仲間と一緒に字の読めない高齢者に説明してまわった経験、そのグループの仲間のうち2人がインドネシア軍に逮捕され拷問を受けた経験があること、などを話してくれる場面もありました。想像していた以上に厳しい歴史について知り、涙を流すメンバーもいましたが、こうした経験のうえに今の国づくり・地域づくりの挑戦があるのだ、ということに大きな刺激を受けたようです。

報告:野川未央(のがわ・みお/APLA)

※このプログラムは、公益財団法人トヨタ財団「国際助成プログラム」の助成をいただいて実施しています。