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2010年3月27日フィリピン・北部ルソン台風被害への支援報告 《その2》

2010年3月27日、昨年10月の台風被害を受け、APLAで緊急支援を行ったお米の生産者たちを訪問しました。

台風被害にあったお米の生産者たち。

APLAの北部ルソンのパートナーであるCORDEVのメンバーの一人が、地元の灌漑協会連合の代表テリーさんです。その灌漑協会連合に所属する農民の中で被害の大きかった人たちに、CORDEVが製造している有機堆肥を配布するために支援金が使われました。
有機堆肥を使った米生産の実験を初めて実施したところで収穫前に台風被害に遭ってしまった生産者たちは、台風により収穫の結果は見ることができず、次の作付け分の肥料代に日本からの支援金が充てられました。現在その実験2回目の収穫が始まり、その結果がどうであったかの話が聞けました。

それぞれ、有機堆肥を使ってみての結果報告。

品種や条件によって結果は様々で生産者によって違いがあったようです。米のひと粒ひと粒が重くなった、稲が長い間青々としている、収量が上がったなどの声が上がった一方で、台風の次はエルニーニョの影響で水不足による弊害が出ているという生産者もいました。
現在フィリピンでは、化学肥料の値段が高騰するなか、業者による有機堆肥の営業もあるようですが、以前の肥料と最近の肥料では品質が違い、劣化しているのではないかと疑う生産者もいました。また、化学肥料の乱用による土地の疲弊を憂慮し、有機栽培に変えていきたいという人がほとんどでした。ただし、有機栽培のほうが手間がかかるので、有機肥料の使用をやめる人も出てきているそうです。定期的に使っていくことでしか結果はでない、とリーダーのテリーさんが仲間の農民を励ましていました。

支援を受けた被害者の方たちの代表としてテリーさんより、「今後とも日本の皆さんとも一緒につながって、有機農業に取り組んでいきたい。そういう人たちがフィリピンにもいることを忘れないでください」と、支援してくださった日本の皆さんへの感謝とお礼が述べられました。

報告:吉澤真満子(よしざわ・まみこ)