このたび株式会社オルター・トレード・ジャパン(ATJ)の民衆交易に新しい仲間が加わることになりました。それが、このブックレットで紹介するチョコレートとその原料のカカオ、そしてパプアの人びとです。
「パプア」というと、パプアニューギニアのことを思い浮かべる人が多いと思いますが、今回の舞台となるのはインドネシア領パプアです。初めて耳にした人も多いのではないでしょうか? パプアとはどんな地域なのか、どんな人たちがどんな思いでこのカカオの民衆交易を始めることになったのか、その一端を知ってもらうためにこのブックレットを作成しました。それとあわせて、私たちにとって身近なお菓子・チョコレートについて、その歴史や産業の現状、原料となるカカオの基礎情報など、写真やイラストをつかってわかりやすく解説しています。
このブックレットが、普段何気なく口にするチョコレートのその先をみつけ、食べものをつくる生産者と自分たちとの関係について考えるきっかけとなることを期待しています。
【目次】
第1章 チョコレートとカカオ産業~まずはチョコレートについて知ってみよう~
チョコレートと日本人/バレンタインデーとチョコレート/実は多様なチョコレート/カカオの植生/カカオの歴史/世界のカカオ産業の今
第2章 パプア~人と自然と開発と~
パプアの大きな自然/人びとのパプア/インドネシアへの併合/インドネシアによる開発とパプアの人びと
第3章 パプアからカカオが届く
インドネシアのカカオ産業の今/パプア産カカオの民衆交易の始まり/特別自治とパプア人社会/パプアにおけるカカオビジネス/オール・パプアのカカオ事業/カカオ買い付けから乾燥まで/パプアのカカオが日本に届くまで/新しい関係性への挑戦