約半年間、住み込みで循環、有機農業、適正技術などについて学びあう場カネシゲファーム・ルーラルキャンパス(以下、KF-RC)。2009年に開校したこの農場兼農民学校で研修をし、卒業していった若者たちは合計で31人になりました。
APLAとKF-RCでは、第6期生までは、卒業とほぼ同時に豚舎を建設し、循環型農業を始められるようにサポートしてきましたが、卒業生の住む地域の環境(町までの距離や道路事情、農業インフラの整備)や卒業生それぞれの適性をみると、必ずしも養豚を中心とした形がすべてとも限らないことが分かってきました。そこで第7期生からは、卒業後の様子や農業の実践状況を見たうえで、それぞれに合ったサポートをしていくことにしました。カラバオ(水牛)やヤギなどの糞尿を利用した循環型農業も可能かどうか、様子を見ていきます。
エルナードの豚舎が完成!
2017年12月上旬に豚舎建設が終わりました。現在、ナス、長インゲン、オクラ、トマト、カボチャ、パパイヤ、バナナなど多種の野菜・果物を栽培しているのですが、土が痩せているため、豚の飼育を始めることができたら、どんどん液肥を撒いて肥やしていきたいと意気込んでいます。
ロドニーは、話し合いながら自身の循環農業を計画中
トウガラシ、ナス、長インゲン、オクラ、ピーマンなどを多品目の野菜を栽培しています。週に一回近くの町から仲買人が来るので、生産物の売り先には困っていないのですが、水の確保が難しく、雨水のみで栽培をしていることが課題です。2018年2月に豚舎建設予定地近くに井戸を掘り、豚舎建設を開始していく予定。どのような豚舎にするのか、場所はどこにするかなど細かなデザインを今後何度も話し合いを重ねていきます。
フランクは、カラバオ(水牛)による循環型農業をスタート!
オルタートレードのバランゴンバナナの生産者でもあるフランク。2017年10月に妊娠中のお母さんカラバオを購入しました。出産をしたら、その子牛はKF-RCのカラバオとなり、次期研修生のサポートのために活用していく計画です。カラバオにJOYという名前をつけてかわいがっているフランクは、今後自宅近くに穴を掘って、カラバオの糞や有機物を入れて自分で堆肥作りをしていくと話しています。
報告:寺田俊(てらだ・しゅん/APLA事務局)