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2025年1月16日パレスチナ農業開発センター(UAWC)より、停戦合意を受けて

日本の友人の皆さんへ

パレスチナ・ガザ地区における流血と破壊に対して、世界が「もうたくさんだ」と言うのに、15カ月という長い月日がかかるとは想像もしていませんでした。全世界の目の前で繰り広げられたジェノサイドは、あまりにも長く続きすぎました。

ガザの人びとがいま抱いている感情には、深い葛藤があります。一方では、容赦なく続く爆撃に終止符が打たれることへの安堵があります。一方では、奪われた命、瓦礫と化した家、徹底的に踏み躙られた夢と思い出といった、この間に失ったものの大きさを考えはじめると、深く、困難な悲しみに襲われるのです。

多くの人びとにとって、「平和のうちに」嘆き哀しむ時間が訪れるでしょう。もう戻ってくることのない愛する者を数え、かつては生活と喜びに満ちあふれていた住まいが灰と化した廃墟の中を歩くことになるでしょう。その破壊が物語っているのは、兵士たちが新生児を殺すことを堂々と自慢するほどの血に飢えた占領というものの残虐非道さです。

しかし、この瞬間はまた、パレスチナ人の並外れた回復力とスムード(不動の抵抗精神)を浮き彫りにしています。想像を絶する犠牲にもかかわらず、自分たちの土地に深く根ざし、自分たちが土着の土地の守り人であることを自覚しているのです。1月19日に発効が予定されている停戦は、休息が訪れる瞬間ではあるものの、正義が果たされる瞬間ではありません。実際に、停戦が近づいてもなお、イスラエル占領軍は爆撃を続け、虐殺を続けています。悲劇的なことに、こうした凶悪な戦争犯罪の加害者たちは、これまで同様に責任を逃れることでしょう。

停戦は、占領の終結を意味するものではありません。ナクバ(大厄災)は続き、ガザでもヨルダン川西岸でも、占領者による抑圧はさらなる破壊を与えようとしています。しかし、このような残忍さに直面してもなお、パレスチナ人の回復力は希望の光として輝いています。

私たちは、2023年10月に殺害された私たちの大切な同僚であるイスラム・アリさん、そして46,000人以上の失われた命を悼みつつも、今もガザにいる同僚たちが無事であることに特に感謝しています。

世界は今、真実を知っています。私たちは、国際的な連帯、そしてイスラエルによる残虐行為を糾弾するために各地で上がった声に、深く深く感謝しています。こうした努力の集合は、私たちパレスチナ人が支持されるべき存在だということを示してくれました。しかし、まだ終わりではありません。パレスチナが自由になるその日まで、パレスチナのための声をどうか上げ続けてください。

最後になりますが、今後のガザ地区の復興のためには多大な努力が必要であり、私たちUAWCは、すでにそのための計画を立て始めています。皆さんにもぜひご協力いただきたいと考え、近日中にその呼びかけをさせていただきますが、どうか今は、この停戦が維持され、恒久的なものになることを共に祈ってください。


2025年1月16日
ヨルダン川西岸地区ラマッラにて

UAWC(パレスチナ農業開発センター)代表
フアッド・アブセイフ