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2012年12月5日~14日研修生4人がマヌファヒ県へ

コーヒーだけに頼らない地域づくりに向けて色々な挑戦をしてきた2つのグループ(Fitun Caetano、GATAMIR)が、今後も地域で直面していくだろう問題を自分たちの力で解決していけるようにするための一歩として、青年たちを対象にした一年間の研修を実施することが決定しました。

※詳細は、http://www.apla.jp/archives/1998を参照ください。

後列左から、マルクス(26歳)、マルセロ(22歳)、ジョアンナ(17歳)、手前がアグスト(41歳)

研修にかかる費用や生活費は、APLAが「奨学金」としてサポートすることになり、それぞれのグループから男女1人ずつ、合計4人が研修生として選ばれました。最終的に、候補者だったセザルティナが家庭の事情で辞退したため、Fitun Caetanoからは男性2人になったり、GATAMIRの方では青年層が大学に進んでいる割合が高く、結果として5児の父であるアグスト(41歳)が研修生として手をあげたり……と当初の想定とは異なることも出てきましたが、大切なのは「学びたい」という意志があること。地域の代表として「奨学金」を受けて研修に参加するにあたり、①研修中に学んだことはすべてコミュニティに還元する、②そのために研修終了後、最低でも一年間は村にとどまり、コミュニティの人たちのために働く、③どんな小さなことでも疑問があれば恥ずかしがらずに聞く(=チャンスを無駄にしない)、といった約束を交わし、地域から送り出されました。

そして2012年12月、Permatilによるオリエンテーションを終え、研修先のマヌファヒ県トゥリスカイ郡に向かう4人に同行しました。トゥリスカイは、研修生の出身地であるエルメラ県と地形や気候が比較的似ている山地で、長年にわたりPermatilが地元農民と一緒に持続可能な農業を実践してきている地域です。4人は、篤農家のお宅に住み込んで、農薬や化学肥料に頼らない循環型農業について基礎から学ぶことになります。

苗床を見学。「一年後には自分たちの村にも作ろう!」とマルクス

雨季に入った東ティモールでは、午後になるとほぼ毎日のように非常に強い雨が降るため、朝から昼までの間に外で働きながら技術を習得し、午後は室内で記録つけや現場スタッフを交えた質疑の時間、という形で進んでいく、まさに草の根の研修スタイルです。さらに「地域の将来を担うリーダーになるための総合的な学びの場にしよう!」というPermatil代表のエゴ・レモスさんの言葉どおり、農業の知識や技術だけでなく、お世話になるお宅での家事や地域の人たちとの人間関係づくりなども含めて、すべてがトレーニング。4人がこれから一年間かけてどんなことを学び、成長していくのか、今から楽しみです。

今後の研修の様子は、現地からの報告を元にこちらに随時更新していく予定ですので、ぜひ皆さんも4人を応援してください。

報告:野川未央(のがわ・みお/APLA事務局)