2013年10月15日、マグニチュード7.2の地震が発生したボホール島では、その後襲来した台風の影響もあり、島にわたる船の欠航が続きました。地震発生から一カ月後の11月15日、ようやくオルター・トレード社(ATC)のスタッフが緊急救援物資をネグロス島ドマゲッティから船で運び、ボホール島のバランゴンバナナ生産者に届けることができました。その様子をご報告します。
ボホール島には、歴史を物語る古い教会などの建物が多くありますが、地震によって大きな被害を受けたのはそうした古い建物でした。そして人口が集中する町の中心部の被害も大きくなりました。
また、地震の後に発生した台風は、レイテ島をはじめとして各地に甚大な被害をもたらしました。ボホール島では、幸いにも台風の直接の影響は少なかったものの、レイテ島に電気を依存しているために年内の電気の復旧が難しい状況にあるために、地震からの復旧作業にも影響がでることが懸念されています。
ATCは、緊急支援物資として、米5キロ、即席麺5袋、マスコバド糖500グラム、お粥5パックのセットを、バランゴンバナナ生産者合計244世帯(6カ村)に届けました。
バナナ生産者たちへの地震による被害はそれほど大きなものではなく、家の壁の一部が崩れたり、穴があいたり、ひびが入ったりという程度のものでした。しかしながら、ATCが心配して救援物資を持って駆け付けてくれたことには、心から感謝の気持ちが伝えられました。そして、次に台風がきた時に備えて、地震で壊れた家屋を部分的に修理するための資金を支援することになりました。
なお、バナナ栽培地を含む生産者たちの畑では、地震の影響はあまりなく、その後にきた台風ヨランダによってバナナが倒れてしまうなどの影響を受けています。