エルメラ県のコーヒー産地での水源保全活動、報告(その1)、(その2)に続いて、プログラム完了までを報告します。
そして草木を植える
水源を保全するには、周辺の保水力を高めることが重要です。そのために、水源とため池につながる斜面への植樹作業をおこないました。
写真の通り、これまではコーヒーの木とシェードツリーしか植わっていなかった斜面に、等高線に沿って鍬を入れ、コーヒーの木々の間に様々な草木を植えていきます。また、斜面を雨水が勢いよく流れて土壌を運んでいかないよう、鍬を入れたところに草や小枝などを敷き詰めることも工夫のひとつです。
すべての作業を終え、みんなを集めたエゴさんからは、「この木々が根付き、育っていけば、雨季には雨水をしっかり吸い上げて土壌の流失を防ぎ、乾季には乾いた土地に水分を放出してくれる。だから今日で終わりではなくて、どんどん木を植えていってほしい」と締めの言葉。これからこの場所がどんな風に育っていくのか、楽しみです。
この場所の発展を願って
最後は、慣習的なクロージングセレモニーを執り行い、無事に今回のプログラムは終了となりました!
なお、今回のプログラムの様子を撮影した映像をもとに、20分程度の映像作品の制作が進んでいます。世界を取り巻く水の問題、そしてその解決策の一つとして、住民の手によって水源を保全していくという取組みを紹介することで、東ティモール国内外で、同様の取組みが広がっていくことをめざしています。最終的には、日本語字幕もつけて(2016年予定)、皆さんにもご紹介したいと考えていますので、ご期待ください!
報告:野川未央(のがわ・みお/APLA事務局)
※このプログラムは、地球環境基金の助成を受けて実施しています。