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2020年9月10日ミンダナオ島地震被災者支援・進捗報告(1)

2019年10月、ミンダナオ島コタバト州でマグニチュード6規模の地震が相次いで発生しました。特に10月31日の地震ではコタバト州マキララ町のバランゴンバナナ産地で大きな被害が発生し、緊急支援金として3万米ドル(日本円換算で330万6000円)をバナナの出荷団体であるドンボスコ財団に送金しました。詳細は こちら をご覧ください。

ドンボスコ財団より、詳細な進捗報告が届きましたので、3回に分けてお伝えいたします。

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2019年10月に発生した地震は、ドンボスコ財団、そしてバランゴンバナナ生産者のコミュニティに甚大な被害をもたらしました。海外のパートナーたちからの支援がなければ、耐え難い苦痛から立ち直ることは困難でした。

この大災害の時期に、「民衆交易」という言葉は、ドンボスコ財団やバランゴンバナナ生産者のコミュニティにとって、より深い意味を持つようになりました。フィリピンのオルタートレード・フィリピン社(ATPI)、日本のATJやAPLA、韓国のPT Coop、ドゥレ生協などのアジアのパートナーたちを通じたみなさんからの支援は、民衆交易を通じた関係が、単なるモノの交易を超えており、地理的、社会的および文化的な隔たりをも越えるものであるということを示しました。援助を受ける側の私たちは民衆交易の深い意味を感じます。人間性の共有がそこにあります。この気づきは、信仰の有無に関わらず、聖なるものとの出会いの経験に似ています。

救援活動と被災からの再建と復興

初期の救援活動では、当面の食料と避難所を準備しました。大地震で自宅の崩壊を目撃し、人々の心は非常に傷つきました。また、避難所での食料と水の不足が、それに追い討ちをかけました。食料や衣料などの必需品を他人の親切に依存しなくてはならない難民になるということは、人間性を奪われるような経験でもありました。食料パック、防水シート、サンダル、水、寝るときに使う断熱パッドの配布など初期の物的支援は容易でした。次の段階では、医療と心理社会的なサポートが必要で、私たちは、関係する代替医療・統合医療従事者のネットワークからトラウマ治療を実施しました。

しかし、最も重要で重い課題は、長期的な視点や戦略的方向性が必要な再建と復興です。私たちは、必要な再建と復興を3つの段階に分けました。

1.ライフラインの復興と被災者目線の避難所の設置
2.人々の生計手段の復興:バランゴンの畑は避難中に手つかずの状態で荒れてしまっています(余震や地滑りとコロナ感染拡大によるロックダウンの影響による)。
3.コミュニティの変革

この災害は、持続可能で気候変動に強い農業コミュニティに向けて人々の意識と状況の変革を促す非常に良いきっかけとなりました。

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ミンダナオ島地震被災者支援・進捗報告(2)
ミンダナオ島地震被災者支援・進捗報告(3)