9月末、エルメラ県ハトリア郡のウラホウ小学校で2日間にわたって学校菜園のワークショップを実施しました。
ワークショップでは、生徒約30人と教員6人が2日間にわたって、有機物を活用した菜園づくり、堆肥・液肥づくり、生垣づくり、自然の除虫剤づくり、苗床づくりについて、身体を動かしながら学びました。
東ティモールでは、公立学校のカリキュラムの中に学校菜園活動について盛り込まれているのですが、現状ではそのための予算が確保されていないこともあり、主体的に活動を展開できている学校は限られています。そうした状況を鑑みて、APLAでは協力団体のPermatilと共に、エルメラ県内での学校菜園活動を後押ししてきています。なお、ワークショップの講師をつとめたのは、生粋のエルメラ・オアン(テトゥン語で「エルメラの子」)であり、コーヒー生産者のアグス、マルクス、マルセロの3人。これまで重ねてきた経験をいかんなく発揮し、子どもたちにもわかりやすく技術や知恵を伝えてくれました。
参加した教員からは「今回のワークショップで具体的な技術や知識を得ることができた」「今後自分たちで活動する足掛かりをつくってもらえたことがうれしい」といった声が寄せられました。また、参加した生徒の中には「学校菜園活動で学んだ堆肥や液肥の作り方をきょうだいたちにも教えたい」と話してくれる子もいたとのことです。
APLAは現地駐在員がおらず、新型コロナウイルス感染症の影響で日本から渡航できる見通しは立っていませんが、だからこそ東ティモール人スタッフや若手農民たちが力を合わせて活動を進めていることを心強く感じる今日この頃です。
報告:報告:野川未央(のがわ・みお/APLA事務局)