2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、新たな研修生の受け入れを断念したカネシゲファーム・ルーラルキャンパス(KF-RC)ですが、2019年7月に卒業をした第8期研修生の4人がそれぞれの形で学んだことを実践し、希望ある若手農家としての新たな1歩を踏み始めています。
アリエルさん
野菜の種や道具を購入するための資金をもう少し貯めたいとのことで卒業後8か月ほどKF-RCに滞在してから、2020年4月ごろに地域に戻りました。APLAからの卒業後のサポートとして、彼は水牛を選び、その水牛で畑を耕し、循環型農業を実践しています。その後KF-RCスタッフが彼の畑を訪問した際は、立派な野菜畑が広がっており驚いていました。
ドロイさん
現在アシスタントスタッフとして、KF-RCで働いています。農場の仕事全般を手伝っていますが、メインは養鶏です。楽しそうに鶏の世話をする彼の姿は見ていてとても微笑ましいです。
ジョンマークさん
「サトウキビ以外の農業を学びたい」と、マスコバド糖の生産者協会NAFWAからKF-RCに研修にやってきました。卒業後は、自分たちで豚舎を建設し、順調に養豚に励んでいます。まずは自分自身が実践し、やがては生産者協会や地域の人たちに学んだ知識や経験を伝えていきたいと意気込んでいます。
ローランドさん
「養豚がやりたい!」と強い意志をもって卒業後すぐに取り組みましたが、山間部という地形的な問題などがあり、生産が思うようにいきませんでした。スタッフが何度も訪問し、彼の家族とも対話を重ねた結果、一旦養豚を休止して、他の家畜での循環型農業の実践の可能性も含めて、改めて模索をしていくこととなりました。COVID-19の状況を鑑みつつ、スタッフだけでなく、KF-RC理事も彼を訪問する予定です。
報告:寺田俊(てらだ・しゅん/APLA事務局)