3月22日、絵本『バナナのらんとごん』や ぽこぽこバナナプロジェクト を広めていくために、東京都北区で「ぽこぽこバナナ祭り」を開催しました。会場は、滝野川稲荷湯という昔ながらの銭湯のとなりにある、二軒長屋を再生したコミュニティースペースです。とても趣のある素敵な場所でした。
今回のイベントは、普段からこちらで出店しているグルテンフリーの焼き菓子専門店 GOHOBIカフェ との共催で、規格外バランゴンバナナを使ったバナナブレッド、バナナジュースほか、米粉のマフィン、クッキーなどたくさんのドリンク、スイーツが並びました。
そしてこのイベントで初おひろめとなったのが、規格外バランゴンバナナを使った「ぽこぽこバナナカレー」です。規格外バランゴンバナナと玉ねぎ、ココナッツミルクと多数のスパイスが原材料の、バナナがゴロゴロ入ったレトルトカレーです。そのままでもおいしいのですが、このイベントではグリル野菜をトッピングして提供しました。多くのご注文があり、当日のご提供分、レトルトカレーの販売分ともに完売。これから販売していく上でいいスタートが切れました。
このイベントでは、ぽこぽこバナナプロジェクトに積極的に参加してくれている千葉県浦安市にある明海学童クラブの皆さんにご協力いただき、「“バナナの香水”づくり」ワークショップとバナナ皮を活用した「やわらかチキン」の提供を行いました。
「“バナナの香水”づくり」は規格外バランゴンバナナの皮を使って、水蒸気蒸留法という方法でバナナの香りを抽出するもの。この日のワークショップでは、学童クラブの6年生と卒業生である中学生の二人が先生役として、説明用の資料を用意したり、作り方を説明したりしてくれました。とてもスムーズな説明で、頼もしかったです。参加者は午前、午後合わせて、全部で5名。会場の広さから定員を合わせて8名としていたので、ほどよい参加者数でした。お子さんだけでなく一般の方の参加もあり、質問もたくさん出ました。
同じ学童クラブで、バナナの皮に含まれている酵素を利用すれば、お肉が柔らかくなることを発見した子どもたち。おやつの時間に、バナナの皮で鶏の胸肉を包んでしばらく置いた後に焼いて、本当に柔らかくなるかの実験をしました。比較するためにバナナの皮を使わないで焼いたお肉も一緒に用意して、みんなで食べ比べてみたところ、皮で包んでから焼いたお肉の柔らかかったこと!
この作り方をGOHOBIカフェに伝えて作ってもらうことにしたのですが、子どもたちからの強い希望で、皮を使わないチキンと比べられる形がいいということで、「やわらかチキン食べくらべプレート」として提供しました。作り方や酵素の役割をまとめた資料を用意し、注文してくれた方に配布して説明しました。GOHOBIカフェが添えてくれた規格外菜花を使ったソースもお肉と合って、とてもおいしかったです。皆さんもぜひ試してみてください。
会場には絵本『バナナのらんとごん』の原画、バランゴンバナナを説明したパネルも展示。畳とちゃぶ台という癒されるスペースとかわいらしい原画がマッチして、あたたかい雰囲気のなか、絵本の読み聞かせもおこないました。お子さんも保護者の方も一緒に集中して聞いてくれました。
当日は、天気もよかったおかげで多くの方にご来場いただきました。銭湯のお客さんものぞいてくれ、様々な年代の方のご参加があり、夕方にはほとんど販売できる食べものがない!という状態にまでなりました。今回作った“バナナの香水”を銭湯で使ってみよう、という話も出ています。滝野川稲荷湯で近いうちに「バナナ湯」の日が実現するかもしれません。皆さま、どうぞお楽しみに!
報告:福島智子(ふくしま・ともこ/APLA事務局)