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手わたしバナナくらぶニュース

2012年5月+6月No.212 新宿区立大久保小学校のフェアトレードカフェに行ってきました!

2012年3月6日、新宿区立大久保小学校5年1組の児童皆さんによる“フェアトレードカフェ”が校内で開催されました。このカフェでは、バランゴンバナナを使用したバナナケーキが用意されているとのことで、バナナくらぶニュース編集スタッフと㈱オルター・トレード・ジャパン(ATJ)スタッフの3人で伺いました。

大久保小学校での取り組み

大久保小学校では3年生から総合的な学習の時間があり、学年ごとにテーマを決めて学習しています。今回フェアトレードカフェを開催した5年1組では、1年の前半は「環境」、後半は「国際理解」をテーマとし、学んできました。前半の「環境」では、東日本大震災により風評被害にあっている地域の野菜を使ったクッキーを作り、地域の人びとに広めるために様々な場所での販売を11月まで続けました。その過程で、フェアトレードのことを知り、このクッキーとフェアトレードのコーヒーをセットで売るカフェを催しました。

総合的な学習の時間を通して

教室がカフェに変身!

クッキーを販売しているときに出会ったフェアトレードという言葉は、子どもたちにとっては初めて聞く言葉でした。インターネットや本で言葉の意味を調べ、町の人にも「フェアトレードを知っていますか?」というアンケートをとったところ、1000人中200人程しか知らないという結果だったため、もっとフェアトレードのことを知ってもらいたい、広めたい、どうしたら広められる? ということを考え、再度カフェを実施することになりました。もちろん、先生は先まで見通して、このような道筋を立ててはいましたが、子どもたちが主体的に本気で取り組める授業にしたいという思いがあったそうです。子どもたちの、「ただおいしいだけではなく、来てくださったお客様にフェアトレードについてちゃんと知らせたい」という気持ちも決してぶれず、カフェの準備を頑張ってきたそうです。当日は、そんな子どもたちの主体性・頑張りがフルに表れているカフェになっていました。

思い伝わるフェアトレードカフェ

3回も試作した力作のバナナケーキは本当においしい!

カフェ(教室)に到着すると、受付担当の男の子たちに出迎えられました。人数を伝えると、元気な接客の声が鳴り響いている教室の中へ案内され、席に着くと、すかさず女の子が注文を取りに来てくれて、注文後はおいしいバナナケーキとコーヒーが提供されました。「今まで接客のバイトをしたことがあるの?」と聞いてしまいたくなるほど、案内、接客、バナナケーキの出るタイミング全てがばっちりでした。何より、明るい子どもたちの笑顔にこちらまでニコニコしてしまいます。この日に出されたバランゴンバナナを使用したケーキ、とてもとてもおいしかったのですが、なんと当日まで実に3回も試作をしたそうです。その頑張りがあったからこそ、バランゴンの甘みが引き立つ上品な味と、しっとりとした柔らかい食感が生み出せたんですね。

テーブルを回ってフェアトレードについて丁寧に説明中。

このカフェで特に印象的だったのは、子どもたちが各テーブルを回って「フェアトレードとは何か?」と説明してくれたことでした。この説明や、壁に貼られていたフェアトレードに関する資料は、しっかり自分で調べて作ったということがすごく伝わる文章で、とてもわかりやすかったです。何よりも、「いろんな人にフェアトレードを知ってもらいたい」という気持ちが、よく伝わってきました。カフェが終わったあとも、「これからもフェアトレード商品があったら選んでいきたい」、「家族や親戚にも教えてあげたい」という子どもたちの声があり、先生も「これからも人の立場で考え、何かをするときも本気で取り組んでほしい」とおっしゃっていました。小学生のときからこのような知識・経験をつむことができたことは、子どもたちにとっても、子どもたちとこれから関わる人たちにとっても、とても大きな財産となることでしょう。大久保小学校5年1組の皆さん、素敵なカフェにお招きいただきありがとうございました!